数字で見る！IT投資8.2%増の意味とは？経営戦略の中核となったデジタル技術

2025年の日本のIT市場規模は、前年比8.2%増の26兆6412億円に達する見通しです。

参照元：https://www.imagazine.co.jp/idc-j-japan-market-forcast2025/

IDC Japanの予測によれば、2023年から2028年までの年間平均成長率（CAGR）は6.3%で、2028年には30兆円を超えると見込まれています。

参照元：https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ53074225

この成長は一時的な要因によるものではなく、企業活動のあらゆる場面でデジタル技術の活用が進んでいることが背景にあります。

競争力の強化や生産性の向上を目的に、業種や企業規模を問わず、IT投資が経営戦略の中心に据えられるようになってきました。

クラウドやSaaSの普及によって、低コストでDX化が実現

企業のデジタル化を後押ししている要因のひとつが、法制度の変更です。

2023年に始まったインボイス制度や、2024年から本格施行された電子帳簿保存法により、多くの企業が業務のデジタル化に踏み切っています。

特に注目されているのは、中堅・中小企業の動きです。

これまではIT投資に慎重だった企業も、クラウドサービスやSaaSの普及により、手軽に始められる環境が整いました。

月額制の導入コストが低いシステムを利用し、バックオフィスの効率化や、顧客対応の質の向上に取り組む企業が増えています。

今後の展望：レガシー刷新による競争力強化と分断されたシステムの統合が重要になる

大企業を中心に進んでいるのが、既存システムの見直し（＝モダナイゼーション）です。

古いレガシーシステムはDX推進の足かせとなるケースが多く、大胆な見直しが必要とされています。

特に、部門ごとに分断された業務システムを統合する動きが活発になっているのです。

こうしたIT支出は、単なる業務効率化にとどまらず、新たなビジネスモデルの構築やサービスの質向上にもつながっています。

2025年以降、IT投資は「成長のためのコスト」ではなく、「将来の収益を生む力」として期待されていくでしょう。