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中国は顔認証システムの問題に対峙しているのか?

2019年1月21日


SF小説「マイノリティレポート」の映画では、「未来の犯罪」を予測するというアイデアが取り上げられました。この映画に関する興味深い点の1つは、将来バイオメトリクスがどのように使用されるのかを示したことです。映画は2002年に作られました。そして17年後の現在、映画と本の予想が実りつつあるように見えます。 バイオメトリックの一種である顔認証はもはやSFではなく、実在のものとなりました。顔認証システムの市場規模は、2024年までに154億ドル、21%以上の成長が予測されています。この市場の最大のプレーヤーは中国です。中国の顔認証ソリューションに対する需要は、2023年までに世界シェアの44.59%をも占めると見られています。 中国におけるこの急速な市場取り込みの推進力の1つに、市民の即時認識を可能にするために顔認証技術を向上するという中国政府の戦略的計画があります。この戦略は、世界における監視目的の最大の顔認証システムの発展となるでしょう。この発展、そして各国政府による顔認証の使用も、人類にとって良い面と悪い面の両方を含んでいます。

2019年、中国の監視システムはどのような問題に直面するのか

顔認証は、人間の本質に深く根ざした技術です。人間の顔は、赤ちゃんが誕生後に最初に目にするものであり、生まれつき顔の形を認識することができます。テクノロジーが実在するものを模倣することは当然の流れです。群衆の中で犯罪者を見つける、または麻薬中毒者かどうかを判断するために顔認証を使用することは、テクノロジーの正しい使い道かと思われます。 中国での顔認証は、個人を識別してその行動を分析し、犯罪の兆候を発生前に警告するために使用されます。中国の監視システムはあなたの「魅力」を見つけ出すことさえできます。システムは急速に展開しており、少なくとも40の公安省がSenseTime AI社から監視システムを購入しています。
プライバシー問題を考慮すると、問題はより明確になり始めます。顔認証は、監視目的で使用される場合、「常にオン」のシステムです。さまざまな理由から市民を継続的に監視するために使用されることになり、最も差し迫った問題は犯罪行為です。侵襲性が高いだけでなく、悪用の範囲も非常に広大です。国家が定義すればどんなことでも「犯罪」となり得ます。反政府意見を執筆するジャーナリストも、顔認証システムの監視下に置かれるかもしれません。このシナリオは他のグループにも簡単に拡張することができます。宗教団体に対する監視の影響を調べたFreedom Houseの調査では、中国で特定の宗教団体がビデオカメラと位置情報追跡を使用した広範囲な監視を受けていることがわかりました。このようなテクノロジーに顔認証を取り込むのは非常に簡単です。

顔認証の未来に向けて

顔認証技術は世界中で根付き始めています。米国では、ホワイトハウスでもAI監視カメラを設置しています。そして、2020年の東京オリンピックでは、大会関係者の会場入場時の本人確認と犯罪抑止のためNEC社の顔認証システムを導入します。顔認証は便利なバイオメトリックツールです。都市をより安全にし、私たちのデバイスやイベントへのアクセス方法を改善することができます。しかし、これは私たちがプライバシーと自治へのリスクを受け入れて行われるべきです。常に監視されていると感じる世界に住みたいと思う人はいません。 Electronic Frontier Foundation(EFF)のような組織が、顔認証のようなシステムが慎重に使用されるよう一役買っていますが、私たちが使用するテクノロジーの意味をきちんと理解することは私たち個人の責任なのです。